大学受験塾チーム番町 市ヶ谷駅66m 東大卒の塾長による個別指導
【~2020】日本大学医学部数学
2020年日本大学医学部数学
大問1
(1)
2つの放物線の共有点は連立するだけで解けます。
共有点を通る直線の方程式は、数学2の教科書の「図形と方程式」に載っている、例の「k倍したものを足す」技法を使うと、時間を短縮できます。
(2)
3つのベン図のこのあたりの要素の個数を求める問題は、Focus Gold(啓林館)あたりには載っていて解けます。
(3)
与式は、数学1の教科書の「因数分解」に載っている「次数の低い文字について整理する」で因数分解できます。また、同じような式は、まさに「三角比」の「どのような三角形か」という問題でFocus Gold(啓林館)あたりには登場します。
あとは、文字を含みますが、3辺と1角がわかっていますから、余弦定理で求まります。
(4)
領域と最大最小の問題で、境界線が直線なので「線形計画法」と呼ばれる問題です。
基本形は教科書にも載っていて、もう少し複雑なものもFocus Gold(啓林館)あたりには載っていて、解けます。
大問2
(1)
ベクトルの内積は教科書レベル。ベクトルの大きさは2乗せよ。解けます。
(2)
角度がx/2とxなので、ややとまどうかもしれませんが、xと2xだったら、教科書レベルの倍角の公式を使う問題ですね。解けます。
(3)
与式が方程式x3=-1の虚数解の1つということが見えていれば、見通しもよく、時間を短縮できます。
そうでなくてもゴリゴリ計算すれば正解できます。
(4)
整数問題で「素数」という文言を見たときに、思い浮かべるべきことがいくつかあります。
本問は
・その素数をpとする。
(整数)×(整数)=pと変形できたら、積の組み合わせの可能性は
(1,p),(p,1),(-1,-p),(-p,-1)
のみである。
という技法で解決します。
この技法もFocus Gold(啓林館)あたりには載っていて解けます。
大問3
確率の問題です。
教科書にも、反復試行のところに「○○がx回だから△△は50-x回」といった問題は載っています。
それを、ほんのちょっとだけ複雑にしただけの問題なので解けます。
大問4
微分の問題です。
(1)
微分するだけで正解できます。
(2)
区間1/2≦x≦1でf’(x)<0は(1)の結果の分子からすぐにわかります。
(3)
2020年のセットで、唯一、詰まるとしたら本問でしょう。
ただし、特に数学3の微積分では、前の小問が誘導であることが多いことを踏まえ、与式を素直にp、qが単独になるように変形すると、誘導に乗れ、あっさり解けます。
そのような流れの問題もFocus Gold(啓林館)あたりには載っています。
十分に完答も可能な出題です。
大問5
微積分の問題です。
(1)
微分して増減表を書くだけ正解できます。
(2)
変曲点を求めるのも、接線を求めるのも教科書レベルで正解できます。
(3)
この部分の面積を求めるのも、教科書レベルの組み合わせで正解できます。
日本大学医学部数学の勉強法と傾向と対策
上記のように、教科書を理解し、Focus Gold(啓林館)あたりで入試によく出る技法をマスターし、少し入試問題に慣れれば、満点を取れる出題でした。
「医学部クラス」「医学部予備校」といったところに通っていて、合格点を取れない人は、勉強のしかたを考え直したほうがいいでしょう。
2019年日本大学医学部数学
大問1
(1)
見た目複雑な平方根の計算ですが、素直にやっていくと、a2-b2の形になったり、意外と面倒くさくなく、平方根を習い終えた中学3年生でも正解できます。
(2)
Focus Goldあたりの数学1の最初の方に載っている技法を使う方程式なので、解けます。
(3)
袋から白玉と赤玉を取り出す教科書レベルの問題なので、解けます。
(4)
両辺の底が異なる対数不等式です。底の変換公式を使います。このレベルはFocus Goldあたりには載っており、解けます。
大問2
(1)
楕円と直線が異なる2交点を持つ条件という、教科書レベルの問題なので、解けます。
(2)
前半は、数列の第n項までの和Snをnの式で表していて、教科書に載っています。それを求めた後、平方完成して二次関数の最小値に帰着させるだけなので、解けます。
(3)
数3の教科書に載っている、分母がゼロに近づくのに、定数に収束する極限の問題なので、解けます。
(4)
前半は、放物線が囲む面積で、1/6公式であっさり解けます。後半は、その放物線の2交点を通る直線を求める問題ですが、数2の「図形と方程式」に出てくる、一方をk倍して足した式が、2交点を通る図形の方程式を表し、k=-1のとき直線になることを使うと、あっさり解けます。
大問3
(1)
ADの長さは三平方の定理をゴリゴリ使えば、中学3年生でも解けます。次の内接円の半径も、三角比のところに載っている、三角形の面積と内接円の半径の関係を使うだけなので解けます。
(2)
円外の点から円に引いた接線の長さは等しい、などを使い、分かっている長さを使ってゴリゴリやれば解けます。
(3)
言われれば全く難しくありませんが、実戦的にはちょっと難しいかもしれません。
大問4
(1)
曲線の接線の方程式を求める、関数が少し複雑なだけで、教科書レベルの問題なので解けます。
(2)
問題文の曲線と直線の交点をすべて求める問題です。連立した方程式が無理方程式になるので、2乗する時に同値性が崩れますが、その扱いも教科書に載っており、解けます。
(3)
(2)の曲線と直線の囲む面積を求める問題です。どちらが上かわからないですが、上に凸、下に凸を調べるために曲線を2回微分するのは教科書レベルなので解けます。
大問5
(1)
1辺2角が与えられているので正弦定理、というのは、教科書にも書いてあるので、式がやや複雑ですが、解けます。
(2)
cosθをxで表し、その最大値を求める問題です。ベクトルでcosθを求める問題は教科書にも載っているので、計算がやや複雑ですが、解けます。後半は有名角で合成できない三角関数の最大値の話になり、Focus Goldに載っており、解けます。2018年に引き続き、よく出ますね。
(3)
ベクトルを使って面積を求めるのは教科書にも載っているので解けます。その後の最小値は、言われれば全く難しくありませんが、あまり見ない置き換えなので、類題の経験があったかどうかでしょう。ただ、本問が解けなくても、他の問題を解き切れば、十分、他の受験生に差をつけることができるでしょう。
日本大学医学部数学の勉強法と傾向と対策
日大医学部は、近年、Focus Goldあたりを勉強していれば、満点近くも狙えるような出題のことが多いです。合格点に足りない場合、医学部対策うんぬん以前に、教科書をしっかり理解して、ひたすらFocus Gold本文の問題を解けるようにしましょう。
2018年日本大学医学部数学
大問1
(1)
2次関数にa、bが含まれ、定義域、値域が与えられ、a、bを定める問題です。解き方だけなら、高校入試でも出題されそなので正解できます。Focus Goldあたりにも、似たような問題は載っています。
(2)
実数係数a、bを含む3次方程式の1解が与えられている時、a、bを定める問題です。教科書に載っており、解けます。
(3)
立方体の辺の内分点を3頂点とする三角形の面積を求める問題です。三平方の定理を使うだけで、高校入試でも出題されそうなので、解けます。
(4)
さいころを3回投げて作った3桁の自然数が、4の倍数になる確率、4の倍数かつ9の倍数になる確率を求める問題です。丁寧に数え上げるだけで、(倍数の判定法さえ知っていれば)やはり、高校入試でも出題されそうな問題で、解けます。
大問2
(1)
円上の点をθで媒介変数表示して有名角で合成できない三角関数の最大値に帰着させれば解けます。部分部分の技法は、教科書やFocus Goldあたりに載っています。
(2)
Focus Goldあたりに類題が載っている指数方程式なので、解けます。
(3)
ベクトルを使うと楽です。Focus Goldあたりには、角の二等分線の性質を使うベクトルの問題が載っていますし、「垂線」を引くのだから、内積0を使えば解けます。
(4)
表現はやや珍しいですが、つまり、Focus Goldあたりに載っている、分数型の漸化式であり、しかも、逆数を取るところまで親切に誘導がついており、解けます。
大問3
(1)
楕円上の点Pを含む3点を3頂点とする三角形の面積の最大値の問題です。大問2(1)と同様に、θで媒介変数表示して、有名角で合成できない三角関数の最大値に帰着させます。大問2(1)と同様に、部分部分の技法は、教科書やFocus Goldあたりに載おり、解けます。
(2)
楕円外の点から楕円に引いた接線を求める問題です。似たような問題は、教科書、Focus Goldあたりのいたるところに載っており、解けます。
(3)
点Pが楕円上を1周する時、三角形ABPの周および内部は通る領域の面積を求める問題です。(2)の接線は本問の誘導になります。領域を面積が求まりそうに分割すれば解けます。楕円の問題で、円との拡大・縮小関係を使うのは頻出です。
大問4
(1)
放物線とその接線が直交するときのy座標が常に定数であることを示す問題です。素直に接線を求め、直交条件を使い、y座標を求めに行けば、示せます。
(2)
接点と接線の交点を3頂点とする三角形の面積を求める問題です。大問3(1)と同様に、3点の座標が与えられている場合、1点を原点になるように平行移動し、教科書などに載っている公式を使うと、楽で、解けます。しかし、本年は、似たような技法を使う問題が多いですね。
(3)
(2)の三角形の最小値を求める問題です。(1)、(2)を使うと、明らかに相加相乗平均を使う形になり、解けます。
大問5
(1)
空間座標で、原点から、三角形ABCが定める平面におろした垂線の足の座標を求める問題です。ほぼ同じ問題は、Focus Goldあたりの空間ベクトルに載っており、解けます。
(2)
上記三角形ABCの辺および内部をZ軸回りに1回転させてできる立体を、平面z=aで切った切り口の面積を求める問題です。これは、Focus Goldあたりの積分の体積に載っている、切り口が、回転半径の最短距離を内周、最長距離を外周とする、ドーナツ型の図形になります。類題が有名なので、解けます。
(3)
(2)をすこしいじった式を積分するだけで、解けます。
日本大学医学部数学の勉強法と傾向と対策
日大医学部は、近年、Focus Goldあたりを勉強していれば、満点も狙えるような出題のことが多いです。合格点に足りない場合、医学部対策うんぬん以前に、教科書をしっかり理解して、ひたすらFocus Gold本文の問題を解けるようにしましょう。
2017年日本大学医学部数学
大問1
(1)
2次方程式の解と係数の関係と対称式の融合問題で、Focus Goldあたりには類題が載っているので解けます。
(2)
連立不等式の一方が、教科書レベルの絶対値つき不等式であるだけなので、解けます。
(3)
内接四角形の1辺の長さを求める問題です。この余弦定理を2回使うのは、Focus Goldあたりには類題が載っているので解けます。
(4)
3直線が1点で交わるようにmの値を定める問題です。Focus Goldあたりには類題が載っているので解けます。
大問2
(1)
重複を含む数字から選んで整数を作る、5の倍数になる場合の数の問題です。Focus Goldあたりには類題が載っているので解けます。
(2)
誘導にある、sinx+cosx=tと置く三角関数の最大最小は、Focus Goldあたりには類題が載っています。その後は3次関数の最小値に帰着されるので、解けます。
(3)
ほぼ教科書レベルの指数方程式なので、解けます。最後の解に対数が含まれるのは、教科書を超えますが、Focus Goldあたりには載っています。
(4)
数列の和SnについてSn+1ーSn=an+1になる、といったことは教科書やFocus Goldあたりには載っています。それに加えFocus Goldあたりの漸化式を理解していれば、何をすればよいかわかり、解けます。
大問3
2円の上を点が動く問題です。
(1)
動点の距離の最小値と、その時の動点の座標を求める問題です。
記述式ではないので、2円の中心を結ぶ線分上に動点が来る場合があることを確かめればいいでしょう。あとは簡単に解けます。
(2)
初めて(1)の状態になるのは何秒後かという問題です。
これも記述式ではないので、力技で求められます。
(3)
解説を読めば難しくありませんが、図形的考察が必要で、実戦的には大変でしょうし、解けなくても合格できるでしょう。
大問4
(1)
sin3の定積分です。教科書に載っていて解けます。
(2)
問題文がかなりゴチャゴチャしていますが、n=1の場合なので、まだ行けるでしょう。置換積分と(1)の結論を使えば解けます。
(3)
かなりゴチャゴチャしていますが、(2)と同じように置換すれば、意外と解けます。
(4)
単なる無限級数の問題で、ここまでくれば簡単に解けます。
大問5
(1)
媒介変数表示された曲線の長さを求める問題です。それ自体は教科書に載っていますが、最後、半角の公式を使って、長さを求められる形にするのがポイントでしょう。
(2)
このような「転がる」問題は、Focus Gold(啓林館)などには載っていて、本問はそれよりは簡単に解けます。
(3)
媒介変数表示された曲線のグラフを書く問題です。
似たような設定で、四行の増減表を書く問題は、Focus Gold(啓林館)などには載っていて解けます。
(3)まで完答しましょう。
日本大学医学部数学の勉強法と傾向と対策
日本大学医学部は、近年、Focus Goldあたりを勉強していれば、満点近くも狙えるような出題のことが多いです。合格点に足りない場合、医学部対策うんぬん以前に、教科書をしっかり理解して、ひたすらFocus Gold本文の問題を解けるようにしましょう。
2017年も、大問3(3)以外は、Focus Goldのマスターで解ける問題でした。
この記事を書いた人
大学受験塾チーム番町代表。東大卒。
指導した塾生の進学先は、東大、京大、国立医学部など。
指導した塾生の大学卒業後の進路は、医師、国家公務員総合職(キャリア官僚)、研究者など。学会(日本解剖学会、セラミックス協会など)でアカデミックな賞を受賞した人も複数おります。
40人クラスの33位での入塾から、東大模試全国14位になった塾生もいました。