故志村五郎先生が数学オリンピックに鳴らした警鐘:大学受験塾チーム番町が提唱する数学学習の姿勢

 

故志村五郎先生が数学オリンピックに鳴らした警鐘:大学受験塾チーム番町が提唱する数学学習の姿勢

 

 フェルマーの最終定理の谷山-志村予想で有名な、志村五郎プリンストン大名誉教授が5月3日に亡くなりました。

 志村先生は著書で、かの高校生の数学オリンピックに警鐘を鳴らしていました。
 「すでに解答がある問題であって、自発性を持続させなければならない数学者とは無縁である」という趣旨です。
 近年、大学入試改革で「思考力、発想力」と言われるのも、そもそも、答の用意されていない分野を切り開く人材を育てるためでしょう。そもそも、数学者や理論物理学者を志す人が「思考力、発想力」を育むための素材が、高校の数学が適切なのかも疑問です。他の分野に進みたい人が「思考力、発想力」を育むための素材が高校の数学が適切かは、なおさら疑問でしょう。

 大学受験塾チーム番町では、東大入試の数学は「教科書を理解して学校採用教材をマスタ―すれば(少し補強が必要ですが)合格者平均(東大新聞調べ)を超えるよね」という指導をしています。一方で、受験産業には、東大入試程度をなにか高尚なものとして語る方も多くいらっしゃいます。

 大学受験塾チーム番町では、大学入試の数学や理科は、将来、まだ教科書や論文に書かれていない最先端を切り開くため、また、専門外の人は教養を身につけるため、偉大な先人の築いた体系を根本から理解する、くらいの姿勢でいいのではないか、という指導方針です。

 答の用意されていない分野を切り開くための「思考力、発想力」を育む、適切なトレーニングは、また別の話なのではないでしょうか。

 

志村五郎先生プロフィール

1930年生まれ。
1952年、東京大学理学部数学科卒業。
1961年、大阪大学教授。
1964年、プリンストン大学教授。
有名な業績としては、「谷山–志村予想」による、かの有名な「フェルマーの最終定理」解決への貢献が挙げられます。

 

数学オリンピックとは?

 高校生などを対象に毎年行われる数学の問題を解く能力を競う数学の競技。日本で行われるものは、国際大会への選抜も兼ねている。趣旨は「世界の多くの国の高校生以下の算数・数学好きな生徒を選び、コンテストを通し生徒を励ましその才能を伸ばすため」[1]
 

 

この記事を書いた人

大学受験塾チーム番町代表。東大卒。
指導した塾生の進学先は、東大、京大、国立医学部など。
指導した塾生の大学卒業後の進路は、医師、国家公務員総合職(キャリア官僚)、研究者など。学会(日本解剖学会、セラミックス協会など)でアカデミックな賞を受賞した人も複数おります。
40人クラスの33位での入塾から、東大模試全国14位になった塾生もいました。

大学受験塾チーム番町 市ヶ谷駅100m 東大卒の塾長による個別指導

Twitter