【2019】日本大学医学部化学 勉強法と傾向と対策:教科書+新標準演習でほぼ満点

 

【2019】日本大学医学部化学 勉強法と傾向と対策:教科書+新標準演習でほぼ満点

 

大学受験塾チーム番町では、普通の塾、予備校のように、入試問題の解き方を解説しても、あまり意味はないと考えます。どのように勉強すれば、大学入試の化学で合格点を取れるのか。それを、正解に必要な技法が、教科書、化学の新標準演習(三省堂)に載っているか、という独自の観点から分析します。

 

大問1

(1)
化学平衡の法則の式を立てるだけの教科書レベルの問題で、正解できます。

(2)
誘導と(1)を使って式変形するだけなので、解けます。

(3)
溶解度積の意味がわかっていて、問題文と溶解度積の式を読み取るだけで正解できます。

(4)
前半は、誘導にしたがって、溶解度積の式に代入するだけで正解できます。
後半は、誘導に従って近似し、pHの定義を理解していれば正解できます。

 

大問2

頻出のC5H12Oの構造決定の問題です。C5H12Oのアルコール8つは、第1級、第2級、第3級にわけて、スラスラ書き出せるのは、有機化学の基本中の基本です。

(1)
上記のように書き出して、ヨードホルム反応陽性になる構造を理解しているだけで正解できます。

(2)
上記のように書き出して、脱水したものが、炭素原子がすべて同一平面上に存在するものを探すだけで正解できます。エチレンのHの代わりにメチル基までは許される、ということですね。

(3)
オゾン分解の問題は化学の新標準演習あたりには載っています。オゾン分解後、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトンが生成するものを選ぶだけなので正解できます。

(4)
二重結合に水素やハロゲンが付加する問題も頻出で、化学の新標準演習あたりには載っているので正解できます。

(5)
エタノールの分子間脱水でエーテルが生成することは教科書に載っており、それを少し応用するだけんなので、解けます。

 

大問3

ロイコトリエン類という、教科書に載っていない話がテーマになっていることから、知識問題ではなく、考察問題であると判断しましょう。論理と、ごくごく基本的な高校化学の知識(アミド結合の加水分解、エーテル結合、ヒドロキシ基)が問われているだけです。本問でビビって正解できなかった人は、本問をよーく反省して、今後、考察問題に対応できるようにしましょう。むしろ、科目としては、生物で出題されそうな流れの問題ですが、医学部入試なので、化学で出題したのでしょう。

 

大問4

(1)
アラニンの構造を知っているのは基本なので正解できます。

(2)
アラニンの中で、鏡像異性体ではなく、同じ物質であるものを選ぶ問題です。不斉炭素原子と水素を固定し、残りが回転すると同じになるものを選ぶだけなので、正解できます。

 

大問5

弱酸と強塩基の中和の問題です。

(1)
教科書で中和曲線を理解していれば、中和点がわかり、あとは教科書レベルの中和滴定の計算問題なので、正解できます。

(2)
問題文を読み取り、誘導の式にモル濃度を代入して計算すれば正解できますが、やや難しいかもしれません。20ml滴下した時の「電離度」は解釈が分かれる問題のようです。最後の電離度は教科書にも載っている、平衡前、変化量、平衡後の表を書き、電離平衡の式に代入すればいいので、正解できます。

(3)
中和の過程のそれぞれの物質のモル濃度の変化のグラフを選ぶ問題です。中和のメカニズムを理解し、それまでの問題で求めた数値を使えばいいので、正解できます。

 

日本大学医学部化学の勉強法と傾向と対策

大問5の後半がやや難しいと思いますが、入試というものは満点を取る必要はなく、また、時間が足りなくて大問5は解ききれないだろう人も多いと思われます。そこまでは、教科書レベルの基本~新標準演習あたりの標準レベルの問題で、ほぼ正解でき、それらを解ききれば、十分、他の受験生に差をつけることができるでしょう。
大問3の考察問題でビビって正解できなかった人は、よーく検討して、以後、似たような出題に対応できるようにしましょう。

 

この記事を書いた人

大学受験塾チーム番町代表。東大卒。
指導した塾生の進学先は、東大、京大、国立医学部など。
指導した塾生の大学卒業後の進路は、医師、国家公務員総合職(キャリア官僚)、研究者など。学会(日本解剖学会、セラミックス協会など)でアカデミックな賞を受賞した人も複数おります。
40人クラスの33位での入塾から、東大模試全国14位になった塾生もいました。

大学受験塾チーム番町 市ヶ谷駅100m 東大卒の塾長による個別指導

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