【使い方】Focus Gold(啓林館):売っている場所、書店は?個別指導塾で使える?
(Amazonには在庫がないので定価より高い可能性があります)
『Focus Gold』を売っている場所、書店は?
Focus Goldは、基本的には学校採用専用教材です。しかし、人気があるため、大書店では売っていることがあります。東京だと、丸善丸の内本店、お茶の水店、ジュンク堂書店池袋店、など、大きめの書店に売っています。小さめの書店だと、チャート式は売っていてもFocus Goldは売っていないことが多いと思います。
また、出版元の啓林館のWebショップでも買うことができます。
『Focus Gold』の最新版(5th)と旧版(4th)の違い
『Focus Gold』は、現在、4th Editionと5th Editionが売られています。4thは2021年以前高校入学の旧課程の人向けです。5thは、2022年以降高校入学の新課程の人向けです。書店やECサイトでは、必ず確認しましょう。
『Focus Gold』はこんな人におすすめ
数学の教科書本文の問題をほぼ全問解けるようになり、
↓
定期テストなどで東大、京大、国立医学部あたりに合格しそうな数学の成績の人
『Focus Gold』の使い方、レベル、難易度は?
高校生、大学受験生向けの数学の参考書、問題集です。
Focus Goldは本文の問題の大学受験数学に出そうな技法の網羅性が素晴らしいです。
教科書を理解し、教科書の本文の基本問題を解けるようになったら、Focus Goldの本文の問題を、できない問題に✓マークをつけつつ、全問解けるようにするといいでしょう。
ここまでで、学校の定期テストでは東大レベルの順位に入れると思いますし、河合全統記述、進研模試などの標準レベルの記述模試でも東大レベルの成績になると思います。
Focus Goldの章末問題や巻末のほうの入試問題は、やや難易度に波があるように思うので、よほど余裕がある人以外は、とりあえず後回しでもいいかなと思います。
入試標準レベルを的確に集めた教材が他に存在します。
対象に「定期テストなどで東大、京大、国立医学部あたりに合格しそうな数学の成績の人」と書きました。
現在そうでない人でも、塾長が指導し、問題を厳選すれば、十分使えると思います。
そうでない人で独学の人には、ちょっと内容が重たいかなという気がします。もう少し内容が軽いもの、たとえば黄チャート(数研出版)を完璧にしたほうが、成績が伸びやすいと思います。
『Focus Gold』は個別指導塾で使える?
Focus Goldは例題と問題が、数値が違うくらいで対応しているので、先生が例題を解説し、生徒が問題を解く、という形式で、個別指導塾でとても使いやすいです。それでいて、東大、京大、国立医学部レベルの、低く見積もっても、一歩手前くらいまでは連れて行っていってくれる教材で、個別指導塾で使う教材として、非常に優れていると思います。
『Focus Gold』の優れている所、ダメな所は?
チャート式などに比べ、Focus Goldが特に優れているのは、
・数列、漸化式と場合の数、確率の融合問題が東大レベルまで収録されており、例題→類題と勉強できるのは、入試の壁を超えやすい。
・数3の微積分の入試に出る技法の網羅度が素晴らしい。特に、体積の難しめの問題の例題と類題の対応度が素晴らしい。(青チャートあたりは、例題と類題の対応、難易度が雑。)
Focus Goldのダメなところは
・数1Aの『整数』が、悪くはないが、青チャートあたりに比べ、収録問題の安定感に欠ける気がする。
・数2Bの『図形と方程式』の「直線群の通過領域」の基本問題が載っておらず、いきなり入試レベルの問題が出てきて、おそらく面食らう。青チャートには、説明、基本問題から載っている。
・チャート式型の参考書全体に言えるが、『確率』が弱く、上位大学に通用しない。『合格る確率』(文英堂)などで補う必要あり。
・チャート式型の参考書全体に言えるが、『図形』『データ』が、共通テストの出題傾向との相性がかなり悪い。共通テスト型問題集で補う必要あり。
・チャート式型の参考書全体に言えるが、国立二次でよく出る技法と、私大マーク型でよく出る技法は、相反していて、お互いに出ないことが多いが、両方載っているので、量が膨大になりがち。大学受験塾チーム番町では、塾長が問題をランク分けしています。
『Focus Gold』のレイアウト
おおむね、1ページに1問の例題が解説されています。一番上に、例題が載っています。次に、その例題を解くための着眼点、コツのようなものが書かれています。次に、その例題の解答が載っています。横には、式変形がわかりにくい部分などに、副文の解説が載っていることがあります。一番下に、例題と数値が違うくらいで、同じように考えれば解ける、類題が載っています。
紙面は2色刷りです。ただの白黒よりは、見た目も良いので、かわいいものが好きな女子などは、勉強するモチベーションが上がる可能性もあります。
解答は別冊冊子です。こちらも2色刷りです。チャート式と違って、本冊の章末問題には、解答が、解答冊子の何ページに載っているかが書かれています。このような細かい心配りが、チャート式を猛追している要因の1つなのだと思います。数研出版は見習ったほうがいいですね。
『Focus Gold』の出版社の信頼性と実績
『Focus Gold』の出版社は、啓林館です。小中高の英語、数学、理科の検定教科書を出版しています。この時点で信頼性は絶大ですね。高校英語の『Vision Quest』シリーズは、進学校では、かなりのシェアなのではないでしょうか。
また、学校採用の副教材も充実しています。最も有名なのが本書『Focus Gold』です。その他、『Vision Quest』の問題集や、理科の問題集『センサー』などが学校採用されていることが多いです。
一般書籍は、小学校、中学校の教科書ワークが「新興出版社」という出版社名で、普通の書店で販売されています。
したがって、啓林館の信頼性と実績は抜群と言えます。
この記事を書いた人
大学受験塾チーム番町代表。東大卒。
指導した塾生の進学先は、東大、京大、国立医学部など。
指導した塾生の大学卒業後の進路は、医師、国家公務員総合職(キャリア官僚)、研究者など。学会(日本解剖学会、セラミックス協会など)でアカデミックな賞を受賞した人も複数おります。
40人クラスの33位での入塾から、東大模試全国14位になった塾生もいました。