【2024】東京大学文系・理系数学 年度別難易度と傾向と対策:教科書+Focus Goldで合格へ

 

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東大・医学部受験の数学の勉強法

東大のこと、教えます(プレジデント社、小宮山宏)

キムタツの東大に入る子が実践する勉強の真実(KADOKAWA)

 

【2024】東京大学文系・理系数学 年度別難易度と傾向と対策:教科書+Focus Goldで合格へ

 

東京大学入試の数学で悩んでいる人へ

 東京大学数学の難易度、また、どのような参考書をマスターすれば合格点を取れるかがわからずに、悩んでいませんか?
 実は、東京大学の数学は、教科書の理解、基本問題とFocus Gold(啓林館)あたりの技法の組み合わせで、ほぼ合格点をとれます。(さすがに、少し、補強が必要です。)
 この記事を読むと、東京大学数学の難易度(月刊『大学への数学』誌のものも併記してあります)、どのように勉強すれば合格点を取れるか、どこまで解ければいいのか、を知ることができます。

 

東京大学文系入試における数学の重要性

 東京大学文系の数学の配点は、80/440です。一見、それほど配点が高くないように見えます。一方、東大模試の標準偏差(つまり点差のつきやすさ)などを見ると、現代文や国語全体あたりが、かなり差がつきにくいのに対し、数学は、かなり点差がつきやすい科目であることがわかります。また、かつて、東大新聞が合格者の成績開示の調査をしていました。下記の2018年度版で少し触れています。120点満点で標準偏差が高めの英語よりも、数学のほうが、さらに標準偏差が高い年も多いようです。
 また、数学は、大問が4つしかありません。他の受験生が解けている問題が、Focus Goldあたりに抜けがあることにより、白紙になり、0点だと、その失点を他科目で取り返すのは、かなり厳しいと言えます。
 以上より、東大文系入試における数学の重要性がわかると思います。

 

東京大学数学、入試本番の心構え

 以下のことは、どこの大学の入試の数学でも、このような傾向があります。
 東大の数学は、当然、難しい出題もあります。年によりますが、最初から、全く方針が立たないこともあるでしょうし、完答できなそうな問題など、珍しくありません。
 そのような時に、解けなそうな問題をみて、戦意を喪失しないことです。人間は、そのような心持ちになるだけで、パフォーマンスが低下することが、大学の研究で明らかになっています。ちゃんと勉強した受験生の場合、解けなそうな問題を見たら「他の受験生も解けないな」と思って、軽く流し、解けそうな問題を確実に解く、部分点を取る、ということを心がければ、合格点を取れます。

 

 

2024年東京大学文系数学:年度別難易度、どのくらい解ければ合格点か

 

 月刊『大学への数学』誌(東京出版)では、難易度をA(易)~D(難)にレベル分けしています。Bが教科書の理解とチャート式、Focus Gold(啓林館)あたりの技法の組み合わせで完答でき、発想力といったものはいらない問題です。東大は成績を開示し、かつて東大新聞は合格者の平均点を調査していました(当ページ下の方、2018年版に、その旨記載しています)。Bを完答、CもBレベルの部分点で合格者平均を超えます。
 第三者の評価も加え客観性を持たせるために、この評価も併記します。
 大学受験塾チーム番町では、普通の塾、予備校のように、入試問題の解き方を解説しても、あまり意味はないと考えます。どのように勉強すれば、大学入試の数学で合格点を取れるのか。それを、正解に必要な技法が、教科書、チャート式、Focus Gold(啓林館)に載っているか、という独自の観点から分析します。

 

第1問

『大学への数学』誌の難易度はB。
「図形と方程式」「三角関数」「積分(面積)」「不等式の証明」「因数定理」
あたりの融合問題です。
東大らしい、オリジナリティーが高いが、教科書通りに淡々とやっていけば解ける、といった問題です。

(1)
通る点を図形の方程式に代入する、接線が一致するから傾きも等しい、といった教科書レベルの基本的なことを淡々とやっていくだけなので、解けます。

(2)
積分で面積を求める問題です。教科書に載っているいわゆる「1/6公式」を使えるので、時間もかかりません。ただし、すぐに「1/6公式」に飛びつくのではなく、論理的な答案になるように、答案の作法を身につけることが大切です。

(3)
不等式の証明の問題です。
両辺が正はすぐ言えるので、教科書通り、(左辺)2ー(右辺)2≧0を示しにいけばいいので、解けます。途中、因数定理で因数分解をするのに、1/2を代入することに気づかなければなりません。これも代入する候補は、(定数項の約数)/(最高次の約数)というのは、Focus Gold(5th)数2の121ページなどに載っています。

したがって、本問は完答できます。

 

第2問

『大学への数学』誌の難易度はC。
対数の問題と言えます。

(1)
教科書の数2の対数関数のところにも載っているような不等式なので、両辺の対数を取れば、解けます。ただ、不等式の評価は、教科書でもFocus Goldでも弱いですが、上位大学受験の数学では、わりと使う場面があるので、本問で慣れるといいでしょう。

(2)
不等式を満たす最小の自然数mを求める問題です。
理系だと、数3で指数関数の発散のスピードを考えることがあるので、見通しがいいかもしれませんが、本問は文系の出題です。やはり、大学受験数学において、よくわからないものは、具体的にやってみる、というのが大切です。
本問も、具体的にやってみると、4mより5mのほうが急激に増加するので、左辺はほぼ5mなのではないか、と思えるかがポイントだったかと思います。すると、ほぼ(1)と同じ問題ということになります。あとは、4mの部分が影響するかどうかを論理的に論証するということになります。ここで、教科書やFocus Goldあたりに載っている、桁数を求める問題、最高位の数を求める問題、の技法を使います。
言われれば難しくないが、オリジナリティーが高く、実戦的には難しい、東大らしい出題だったと言えると思います。
おそらく完答できた人は多くなく、(1)を確保、(2)でどのくらい部分点を取れたか、という勝負だったかと思います。

 

第3問

『大学への数学』誌の難易度はB。
座標平面上に三角形が2つあります。「図形と方程式」「三角比」「三角関数」「高次方程式」
あたりの融合問題です。
本問も、第1問同様、東大らしい、オリジナリティーが高いが、教科書通りに淡々とやっていけば解ける、といった問題です。

(1)
qをpで表す問題です。
まあ、直角三角形があるので、問題文の情報から、tanを使うのはいいと思います。すると、もう片方の三角形からも、教科書レベルの傾きとtanの関係から式が立つことがわかります。その後、tanの加法定理でいくのも、数2の教科書に載っている話です。したがって、やや式は複雑ながら、1つ1つの枠組み自体は教科書レベルと言え、解けます。

(2)
q=1/3となるpの値を求める問題です。
素直に(1)に代入すると、3次方程式になります。この因数定理の代入の候補は、本年第1問のところに書きました。したがって解けます。

(3)
2つの三角形のうち、直角三角形のほうが面積が大きくなるようなpの値の範囲を求める問題です。
まあ、高校生は、この状況の三角形の面積は、(1/2)×(2辺の積)×(狭角のsin)で求めるのは教科書レベルと言えます。すると、意外にも簡潔な不等式になるので、解けます。
完答しましょう。

 

第4問

『大学への数学』誌の難易度はC。
円に内接する正n(奇数)角形の頂点から4点を選んだ時、できる四角形が円の中心Oを含んでいる確率を求める問題です。

実は、本年の一橋大学の第5問が、ほぼ、本問の「四角形」を「三角形」に変えただけの問題でした。つまり、三角形が鋭角三角形になればいいわけですね。だだ、直角三角形と鈍角三角形のほうが数えやすいので、余事象を取ります。そして、この一橋の問題は、当塾が確率の補強として使っている『合格る確率』(文英堂)に、ほぼ同じ問題が載っています。
『合格る確率』のその問題をマスターしていれば、東大の本問も、かなり見通しよく解けます。東大の本問も余事象を取ります。したがって、理論上は完答も可能です。
一方、経験がないと、なかなか難しく、『大学への数学』誌もCをつけていますし、合格者も、かなりできが悪かったようです。

 

東京大学文系数学の傾向と対策と勉強法

 東京大学文系の数学は、大問4問、試験時間100分。微分積分、確率、整数がよく出題される傾向にあります。このうち、確率、整数は、特別な対策が必要なことも多いです。

 確率は、同じ「確率」の分野でも、共通テストや、もう少し入りやすい大学で出題されるものとは、かなり傾向が異なることが多いです。抽象的な文字nなどが含まれる、漸化式との融合問題になる、などです。上位大学に特有な技法は『合格る確率』(文英堂)でマスターすればいいと思います。2024年の確率などは、まさに恩恵が大きかったです。

 整数は、完答できていない受験生が多い年も多いので、なんとも言えませんが、取れるだけ部分点を取らなければなりません。市販でちょうどいい整数問題集が無いので、大学受験塾チーム番町では、ちょうど完答できなければならないレベルの技法を網羅した、対策整数問題集を渡しています。

 微分積分は取り組みやすいことが多いです。ただ、2023年のように、文字aなどを含み、場合分けをする、といったことを求められることが多いです。Focus Goldの技法を完璧にし、『文系数学良問のプラチカ』で対策をしたいです。

 東大数学の1つの特徴は、オリジナリティーの高さ、それほど難しくはないが類題があるわけではなく、問題文を読んで教科書やFocus Goldレベルの操作を淡々とする(2024年第1問など)だと思います。過去問集である『東大の文系数学25カ年』(教学社)を、『月刊大学への数学』の東京出版の難易度を意識して(B完答、C部分点)使い、対策したいです。

 「高いレベルの思考力、発想力を試す問題が多く出題」などという意見もありますが、合格者平均点を見るに、そのような問題は、平均的な東大理系合格者は解けていないので、思考力、発想力などと言ったものは、いらないと思います。当サイトの分析のように、教科書の理解と「Focus Goldのあの技法を使えばいい」といったアプローチで、大きく合格点を超えます。東大入試程度で小難しいことを言っている人達は、偽物だと思ったほうがいいと思います。

 したがって、最強の東大数学対策は「学校と並行して、学校採用問題集(Focus Goldあたりは、どれもほぼ収録問題が変わらない)をひたすらマスター」し、東大を中心に、合否を分けるレベルあたりを中心に、入試問題演習をする、ということになります(上記のように、確率、整数は補強が必要)。

 2024年の難易度はBCBC。ある調査によると、文系全体の合格者平均は33点ほどだったようです。B問題完答だけで合格者平均を上回りますね。しかも第2問はCですが、(1)は教科書レベルとも言えます。

 受験生の中には、予備校や参考書で、平均的な合格者も解けないような問題に取り組みつつも、Focus Goldあたりに抜けが多く、受験に成功しない人も多いので、注意しましょう。

 

東大文系数学オススメの参考書、問題集

 一番の基礎は教科書です。教科書には定義、問題以前の説明、基本問題が一番しっかり載っています。まずは、教科書を理解し、本文の問題(章末除く)を全問解けるようにしましょう。特に、先述のように、東大数学の1つの特徴は、オリジナリティーの高さ、それほど難しくはないが類題があるわけではなく、問題文を読んで教科書やFocus Goldレベルの操作を淡々とすることにあります。したがって、むやみに入試問題に多く取り組むのではなく教科書レベルのことを東大数学で使いこなせるように、教科書の説明を根本から理解することが大切になります。

 次に、Focus Goldの東大文系に重要な問題を全問解けるようにします。この時、指導者がいて、適切に問題を選んでくれるといいですね。ここまでで、進研記述模試、河合全統記述模試などの標準的な記述模試では、東大文系レベルの成績になっているはずです。

 東大文系入試対策としては『合格る確率』整数対策、『文系数学良問のプラチカ』、『東大の文系数学25カ年』を、上記のように、合否を分けるレベルの問題は全問解けるようにしましょう。

 駿台さん(2回)、河合塾さん(2回)が実施している東大模試もぜひ受けましょう。数学に関しては、レベルが高めの駿台全国模試あたりを受けても、難易度、傾向がわりと近くていいかと思います。

 直前期に何をすべきかは人によって違います。上記のような教材をきっちりこなしきれた場合、今までこなした教材で、忘れていてできなそうな問題に✓をつけ、ひたすら復習し、弱点をつぶすのがいいと思います。
 現役生で、間に合うか間に合わないかわからない場合、とにかく、復習してマスターすることを重視して、微積分、確率、整数、などの頻出分野から優先順位をつけて、Focus Goldや『東大の文系数学25カ年』の月刊『大学への数学』誌のBランク問題に取り組むと、本番で似たような問題が出るかもしれません。

 

 

2023年東京大学文系数学:年度別難易度、どのくらい解ければ合格点か

 

第1問

『大学への数学』誌の難易度はB。
解と係数の関係、対称式、相加相乗平均あたりの融合問題です。
問題文を読んで、淡々と、教科書や少し上(Focus Gold)あたりの操作をすればいいので、解けます。
最後、相加相乗平均の式がやや複雑ですが、Focus Goldあたりにも、このような形の相加相乗平均の問題は載っていますし、東大受験生がこなす入試問題集にも載っていることが多いでしょう。
完答できます。

 

第2問

『大学への数学』誌の難易度はB。
微積分の問題です。

(1)
問題文を読んで、淡々と点と直線の距離の式を立てると、Focus Goldあたりに載っている、絶対値つき定積分に文字定数が含まれるものに帰着されます。あとは、Focus Gold通りに、場合分けすれば解けます。

(2)
単なる3次関数の最大、最小の問題に帰着されます。
本問、最小値は極値で、そのx座標が根号を含み、少しだけ複雑です。この時、関数をh(x)(f、gは問題文で使われている)とすると、h(x)をh'(x)で割ると、h'(x)=0なので、計算がやや楽になる、という技法が使えます。東大文系で過去に出題があります。Focus Goldだと、章末問題に載っています。

完答できます。

 

第3問

『大学への数学』誌の難易度はC。
確率の問題です。

(1)
「どの赤玉も隣り合わない」という、チャート式やFocus Goldあたりには載っている有名問題なので解けます。

(2)
「どの赤玉も隣り合わないとき、どの黒玉も隣り合わない条件付き確率」というひとひねりが入ります。
結論は、黒玉の並べ替えかたで場合分けをすれば、かなり簡単に解けますが、少しだけ、現場での試行錯誤を必要とします。
(1)の「どの赤玉も隣り合わない」は、チャート式やFocus Goldあたりには載っていますが、高校数学の確率の初学者だった時、その技法を知らずに、まず、自分で試行錯誤して解こうと思った場合、本問のような場合分けを考えるはずです。数学は、特に代数分野のFocus Goldあたり特有の問題は、自分で考えても分からず、技法を覚えなければならないことも多いです。一方、確率は特殊な分野で、様々なゲームが出題され、また、自分で考えてなんとかなることも多いので、代数系よりも、少し、答を見る前に、自分で試行錯誤する時間を多く取ると、実戦力を養えると思います。

難易度Cですが、完答も十分可能です。

 

大問4

『大学への数学』誌の難易度はC。

(1)
三角形の面積を求める問題です。
二等辺三角形であることも考えると、未知数は1文字で済みます。図形的考察や、余弦定理など、解き方は様々ありますが、普通にやれば解けるでしょう。

(2)
四面体の体積を求める問題です。
2023年では、一番難しい問題かと思います。

 

東京大学文系数学の傾向と対策と勉強法

 2023年の難易度はBBCCでした。ある調査によると、文系数学の合格者平均は50点前後だったようです。上記のように、教科書を理解し、Focus Goldをマスターし、入試標準問題演習をしていれば、2完2半~3完1半あたりは十分狙えましたから、合格者平均も十分超えますね。

 受験生の中には、予備校や参考書で、平均的な合格者も解けないような問題に取り組みつつも、『Focus Gold』(啓林館)あたりに抜けが多く、受験に成功しない人も多いので、注意しましょう。

 

 

2023年東京大学理系数学:年度別難易度、どのくらい解ければ合格点か

 

第1問

『大学への数学』誌の難易度はC。
数3の積分の問題です。

(1)
まあ、x2=tと置換しそうだというのはいいと思います。
そして、積分区間を平行移動するという技法は、Focus Goldあたりの数3の積分には載っていて、本問はそうすると見通しがいいです。
あとは、絶対値も外れそうで、その後は教科書にも載っている、定積分をつけても不等式が成り立つ話をすれば、証明できます。
ただ、解説を聞けば簡単ですが、実戦的には、なかなか難しいかもしれません。

(2)
明らかに(1)と式がにているので、(1)を誘導と考えます。大学受験数学においては、小問集は、上の小問の結論を使う、という考え方が大切です。
あとは、形から、区分求積かなと思いたいです。そして、このような極限は、まあ、はさみうちです。本問も、解説を聞けば、教科書、Focus Goldレベルの組み合わせで簡単ですが、実戦的には、なかなか難しいかもしれません。

 

第2問

『大学への数学』誌の難易度はC。
確率の問題です。
上記の文系第3問と同じ問題なので、省略します。

 

第3問

『大学への数学』誌の難易度はC。
円と放物線の問題です。

(1)
円の方程式をcosθ、sinθを使って、媒介変数表示すると、三角関数と二次関数の融合の最大値の問題に帰着され、Focus Goldあたりを勉強していれば、難なく解けます。本問は、ぜひ正解したいです。

(2)
円の接線の方程式は求まります。
放物線が切り取る直線の話で、解と係数の関係を使うのは、Focus Goldあたりには載っています。そして置き換えると、4次関数が極値を持つ条件に帰着されます。Focus Goldあたりの数3の微分に、このあたりの話の基本形は載っています。ここで文字定数を含むので、場合分けが必要ですが、これは数2のFocus Goldあたりの微分レベルです。
本問も、解説を聞くと簡単なのですが、実戦的にはどうなのかな、というところかと思います。

 

第4問

『大学への数学』誌の難易度はB。
空間ベクトルの問題です。

(1)
式が3本立ちますから、P(x、y、z)とでも置いて、素直に内積計算をすれば解けます。教科書レベルとも言えるでしょう。

(2)
本問のように、ベクトルで、直線に垂線を下ろす問題は、Focus Goldあたりには載っているので、同様にやれば解けます。

(3)
球面が三角形と共有点を持つような球面の半径の範囲を求める問題です。
(1)(2)を誘導と見て、図形、題意を把握すると、教科書にも載っているような、球面と平面が交わってできる円の話に帰着できるので、理論上は解けます。一方、難易度Bのわりには、空間図形でもあり、図形的考察がやや難しいかもしれません。

 

大問5

『大学への数学』誌の難易度はC。

(1)
整式の割り算の問題です。
色々示し方はありそうですが、1つ、教科書の合同式のところに書いてある話を使うと、f(x)で割った余りが等しいことを示すには、引き算したものがf(x)で割り切れることを示せばいいです。
また、7乗というのを見て、2項展開をしてもいいでしょう。
本問は正解したいです。

(2)
まあ、7乗が出てくるので、(1)を誘導として考え、(2)にあてはめます。
また、(x-1)2を因数に持つための条件の話は、チャート式やFocus Goldあたりの数2の微分に載っているので、そのあたりの式を立てるところまではいけそうです。その後、答えを出すまでも簡単とは言えませんが、上手くやれば、完答も可能でしょう。

 

大問6

『大学への数学』誌の難易度はD。
空間図形の問題です。

(1)
題意を把握すれば、初等幾何と簡単な計算で解けます。
大問の完答の難易度がDなのであって、この(1)は正解したいです。

(2)
本問も、題意を把握し、解説を聞くと、理解はそれほど難しくないと思いますが、初見で解けるかというと、難しいのだろうと思います。最後は数3の積分で体積を求めます。

 

東京大学理系数学の傾向と対策と勉強法

 東京大学理系の数学は、大問6問、試験時間150分。微分積分、確率、整数、図形がよく出題される傾向にあります。このうち、確率、整数は、特別な対策が必要なことも多いです。

 上記の通り、2023年は大問6問中、3問が上の小問を誘導と見て考えるとうまくいく問題でした。全国的にこのような問題は多いです。

 確率は、同じ「確率」の分野でも、共通テストや、もう少し入りやすい大学で出題されるものとは、かなり傾向が異なることが多いです。抽象的な文字nなどが含まれる、漸化式との融合問題になる、などです。上位大学に特有な技法は『合格る確率』(文英堂)でマスターすればいいと思います。一方、2023年の確率は、「入りやすい大学」寄りの問題にひとひねりを加えた、といった感じでした。

 整数は、完答できていない受験生が多い年も多いので、なんとも言えませんが、取れるだけ部分点を取らなければなりません。市販でちょうどいい整数問題集が無いので、大学受験塾チーム番町では、ちょうど完答できなければならないレベルの技法を網羅した、対策整数問題集を渡しています。
 
 東大数学の1つの特徴は、オリジナリティーの高さだと思います。2023年は、大問1、3、6あたりが、解説を聞くと、教科書やFocus Goldあたりに書いてあることの組み合わせで、わかりやすいのですが、初見で解くのは難しそう、という、まさに、東大らしいオリジナリティーの高さだったと思います。過去問集である『東大の理系数学25カ年』
(教学社)を、『月刊大学への数学』の東京出版の難易度を意識して(B完答、C部分点)使い、対策したいです。

 「高いレベルの思考力、発想力を試す問題が多く出題」などという意見もありますが、合格者平均点を見るに、そのような問題は、平均的な東大理系合格者は解けていないので、思考力、発想力などと言ったものは、いらないと思います。当サイトの分析のように、教科書の理解と「Focus Goldのあの技法を使えばいい」といったアプローチで、大きく合格点を超えます。東大入試程度で小難しいことを言っている人達は、偽物だと思ったほうがいいと思います。

 したがって、最強の東大数学対策は「学校と並行して、学校採用問題集(Focus Goldあたりは、どれもほぼ収録問題が変わらない)をひたすらマスター」し、東大を中心に、合否を分けるレベルあたりを中心に、入試問題演習をする、ということになります(上記のように、確率、整数は補強が必要)。

 ある調査によると、2023年は理1、理2の合格者平均は50数点だったようです。難易度がCCCBCDだったため、このような低い合格者平均になったと思われます。本年の場合、人によって、どの問題で点を取れるか違いが出そうですが、上記のように、教科書を理解し、Focus Goldをマスターし、入試標準問題演習をしていれば、合格者平均の50数点は十分に超えることができたでしょう。

 

東大理系数学オススメの参考書、問題集

 一番の基礎は教科書です。教科書には定義、問題以前の説明、基本問題が一番しっかり載っています。まずは、教科書を理解し、本文の問題(章末除く)を全問解けるようにしましょう。

 次に、Focus Goldの東大理系に重要な問題を全問解けるようにします。この時、指導者がいて、適切に問題を選んでくれるといいですね。ここまでで、進研記述模試、河合全統記述模試などの標準的な記述模試では、東大理系レベルに近い成績になっているはずです。

 東大理系入試対策としては『合格る確率』整数対策、『文系数学良問のプラチカ』(1A2Bは『理系プラチカ』よりレベルが高い)、『東大の理系数学25カ年』を、上記のように、合否を分けるレベルの問題は全問解けるようにしましょう。

 駿台さん(2回)、河合塾さん(2回)が実施している東大模試もぜひ受けましょう。数学に関しては、レベルが高めの駿台全国模試あたりを受けても、難易度、傾向がわりと近くていいかと思います。

 直前期に何をすべきかは人によって違います。上記のような教材をきっちりこなしきれた場合、今までこなした教材で、忘れていてできなそうな問題に✓をつけ、ひたすら復習し、弱点をつぶすのがいいと思います。
 現役生で、間に合うか間に合わないかわからない場合、とにかく、復習してマスターすることを重視して、微積分、確率、整数、などの頻出分野から優先順位をつけて、Focus Goldや『東大の理系数学25カ年』の月刊『大学への数学』誌のBランク問題に取り組むと、本番で似たような問題が出るかもしれません。

 受験生の中には、予備校や参考書で、平均的な合格者も解けないような問題に取り組みつつも、『Focus Gold』(啓林館)あたりに抜けが多く、受験に成功しない人も多いので、注意しましょう。

 

 

2019年東京大学文系数学:年度別難易度、どのくらい解ければ合格点か

 

第1問

『大学への数学』誌の難易度はB。
座標平面上の面積1/3の三角形の問題。
理系第2問を少し親切にした問題です。

(1)
文字が多いですが、そもそも「qとrをpで表」すことを要求している問題なので、問題文を読んで式を立てて文字を消去すればできるでしょう。
変域を絞り込む部分も、たとえば、チャート式や『Focus Gold』(啓林館)の二次関数には、似たような操作をする問題が載っています。

(2)
(1)さえできればあとは微分するだけです。
完答すべきです。

 

第2問

『大学への数学』誌の難易度はB。
問題文にベクトルが出てきますが、ベクトルの技法はあまり使いません。
東大は共通テストで問われるようなベクトルの問題(終点-始点で変形、直線○○上にあるから係数を足して1になる、ベクトルの大きさは2乗する、など)はほとんど出ませんね。

(1)
問題文の条件を淡々と教科書レベルの式にして、題意を把握して、積分して面積を求めれば出ます。

(2)
x軸正の部分と線分OPのなす角がθなので、放物線と原点を通る直線が接する直線の傾きの範囲の話に帰着されます。
完答すべきです。

 

第3問

『大学への数学』誌の難易度はB。
正八角形の頂点を点Pが動く確率の問題。

正六角形あたりなら、チャート式やFocus Gold(啓林館)あたりにも載っています。

(1)も(2)も丁寧に数え上げれば、あとは教科書レベルとも言える、反復試行の話なので解けます。大学入試の確率の問題は、愚直に数え上げることが多いので、注意しましょう。
完答すべきです。
確率はチャート式、Focus Goldあたりが弱い分野なので、年度別『入試問題集』(数研出版)の*問題(頻出標準問題)前後、や『合格る確率』(文英堂)をこなし、東大で合否を分けているレベルの入試問題に取り組むといいでしょう。

 

第4問

『大学への数学』誌の難易度はB。
問題文にはベクトルが出てきますが、第2問でも述べたように、東大は共通テストで問われるようなベクトルの問題はほとんど出ません

(1)
領域を図示する問題。
絶対値つきのこの領域は、他大でもよく出ます。
真面目にx,yの正負で場合分けをしてもそこまで大変ではありませんが、xに-xを代入しても同じ式なのでy軸対称、yに-yを代入しても同じ式なのでx軸対称なので、第1象限だけ調べればいいということは理解しておきたいです。
ベクトルが表す領域Eについては、点Pを固定して考える技法などはFocus Gold(啓林館)あたりにも載っています。

(2)
直感的にはわかりそうですが、論理的に示せるかというと、少し難しいかもしれません。

 

東京大学文系数学の傾向と対策と勉強法

 2019年の難易度はBBBBでした。
 予備校さんの評価も、全体として、難化、変化なしと評価が別れ、個々の問題の難易度も評価が別れています。

 私見を述べますと、発想を必要とするような問題はほとんどないので、教科書を理解し、Focus Goldあたりの技法をマスターし、入試問題に慣れれば、時間が許せば70点/80点満点ほどは取れそうな出題だと思います。

 受験生の中には、予備校や参考書で、平均的な合格者も解けないような問題に取り組みつつも、『Focus Gold』(啓林館)あたりに抜けが多く、受験に成功しない人も多いので、注意しましょう。

 

 

2019年東京大学理系数学:年度別難易度、どのくらい解ければ合格点か

 

第1問

『大学への数学』4月号の難易度はB。
定積分をするだけの問題。

この形をx=tanθと置換するのは基本形は教科書に載っています。その他の部分も、教科書に載っている技法で解決します。定積分をするだけの問題は東大では珍しいですが、形は複雑でも基本を貫けばいいという、ある意味、東大らしい出題かもしれません。
完答すべきです。

 

第2問

『大学への数学』4月号の難易度はB。
正方形の中の面積1/3の三角形の問題。
文系第1問から誘導をなくした問題です。

勇気を持ってたくさん文字を導入できるか、文字を消去して1文字についての関数に帰着できるかが問題ですが、3文字使っても面積1/3の三角形が2つあるので式は2本立ち、1文字だけにできる、という見通しでしょうか。
なるべく完答したいです。

 

第3問

『大学への数学』4月号の難易度はC。
座標空間内の八面体の切り口の問題。

(1)
場合分けして切り口をxz平面に図示する問題。
このくらいはできるかな、と思いますが、意外に出来は悪かったようです。

(2)
切り口が八角形になるpの値の範囲の問題。
大学受験数学において、このような小問集は、上の小問が誘導ではないかと考えることが大切です。
ただ、出来は悪かったようです。

(3)
さらに出来が悪かったようです。
できれば(2)くらいまでは正解したいところです。

 

第4問

『大学への数学』4月号の難易度はC。
整数問題です。

(1)
最大公約数を求めるので、素直にユークリッドの互除法を使うのは教科書レベルです。
最後nを含むので場合分けをするのもいいでしょう。
正解したいです。

(2)
平方数でないことを示す問題。
大学受験数学において、このような小問集は、上の小問が誘導ではないかと考えることが大切です。
もともと整数問題は、なにかで割った余りで場合分けして考えるとうまくいくことがあり、Focus Goldあたりには載っています。本文では(1)が誘導なので、偶奇で場合分けして考えます。
完答は難しいかもしれませんが、なるべく部分点をもらいたいところです。
検討する価値は高い問題かと思います。
整数はチャート式、Focus Goldあたりが弱い分野なので、何らかの補強をしたほうがいいです。大学受験塾チーム番町では、整数問題集を渡しております。

 

第5問

『大学への数学』4月号の難易度はC。
数3の極限、微分の問題です。

(1)
本問のような方程式が、ただ一つの実数解を持つことを示すには、中間値の定理と単調性を使うことが多く、全国的によく出題されています。Focus Goldにも載っています。したがって示せます。

(2)
(1)をどのように解くかにもよりますが、(1)の考察から明らかだった人も多かったと思われます。従って示せます。

(3)
まあ、このような極限を求める問題は、はさみうちでしょう。
完答は厳しいかもしれませんが、なるべく多く部分点をもらいたいです。
(2)まで正解して(3)にどれだけ食いつくけるか、だと思います。

 

第6問

『大学への数学』4月号の難易度はC。
複素数平面の問題です。
最後の問題ということもあり、(1)から、かなり出来が悪かったようです。

(1)
実係数の4次方程式なので、解の実数、虚数のパターンは限られるので、力技で論証していけばいいですが、実戦的には難しいかもしれません。

(2)(3)
ただでさえ文字がたくさん登場する問題ですが、さらに、虚数解をp+qiなどと置く勇気があれば議論が進みそうです。
検討する価値はある問題だと思います。

 

東京大学理系数学の傾向と対策と勉強法

 2019年の難易度はBBCCCCでした。
 第1問、第2問、第4問(1)、第5問(1)(2)を正解し、あとは部分点を集めるという方針で、合格者平均あたりに達すると思います。

 そのためには、教科書を理解し、チャート式や『Focus Gold』(啓林館)などで受験によく出る技法をマスターし、入試標準問題演習をすれば、大丈夫です。

 受験生の中には、予備校や参考書で、平均的な合格者も解けないような問題に取り組みつつも、『Focus Gold』(啓林館)あたりに抜けが多く、受験に成功しない人も多いので、注意しましょう。

 

 

2018年東京大学文系数学:年度別難易度、どのくらい解ければ合格点か

 

東京大学新聞2018年9月11日号の調査によると、合格者の平均点は80点満点中
文Ⅰ 52.8点
文Ⅱ 55.4点
文Ⅲ 48.1点
ほどだったようです。
サンプル数は文系全体で164人、ウェブ上のアンケートとのことです。

 

大問1

『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌の難易度はC。

(1)
点と直線の距離の和の最小値の問題です。
問題文にしたがって式を立て、ゴリゴリやれば解けそうです。

(2)
大学受験数学において、このような小問集は、上の小問が誘導ではないかと考えることが大切です。
文字ばかりで抽象的ですが、px+qy≦0をyについて解こう、と思うのは自然で、そうするとqの正負または0を考えるのも自然で、(1)の結果も使うと、完答またはそれに近い点数も狙えるのではないかと思います。

(2)でどれだけ部分点を取れるか、だと思います。

 

大問2

『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌の難易度はB。
整数と数列の融合問題、でしょうか。

(1)(2)
ゴリゴリやるだけなので、解けます。

(3)
大学受験数学において、このような小問集は、上の小問が誘導ではないかと考えることが大切です。
(1)、(2)を誘導と見て、必要条件で絞り込んであとは力技で調べればいいので、解けます。
必要条件で絞り込んで力技で調べる技法は、整数問題ではよくある話で、『Focus Gold』(啓林館)あたりにも載っています。
整数はチャート式、Focus Goldあたりが弱い分野なので、何らかの補強をしたほうがいいです。大学受験塾チーム番町では、整数問題集を渡しております。

 

大問3

『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌の難易度はB。
微分の問題です。

(1)
文字定数aを含む3次関数が単調に増加するためのaの条件を求める問題です。
第一次導関数が0以上になることを示せばいいというのは、枠組みは教科書レベルと言えます。問題としても、Focus Goldあたりには、類題が載っているので、解けます。

(2)
三次方程式の実数解の個数を、定数を分離して、三次関数と定数関数の共有点の個数で考える問題は、基本形は教科書にあり、本問のレベルの問題も『Focus Gold』(啓林館)や入試標準問題集には載っている話です。
最後に座標平面上に図示させるあたりが東大らしいですね。
完答すべきです。

 

大問4

『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌の難易度はB。

(1)
問題文にベクトルの式がありますが、文末にも「軌跡を求めよ」とあるように、ベクトルというよりは軌跡の問題です。この媒介変数を消去する軌跡の問題は、Focus Goldあたりには載っているので解けます。

(2)
ベクトルで表された点Sの通過領域を図示し、面積を求める問題です。

本問も(1)は誘導で、「同じようにやれば解けますよ」という意図なのだと思います。(1)同様、媒介変数を消去する軌跡、領域の問題として考え、図示し、積分して面積を求めれば解けるでしょう。
完答すべきです。

 

東京大学文系数学の傾向と対策と勉強法

 『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌の難易度がCBBBということで、合格者平均は50点前後と高くなったと思われます。
 ただ、上記のように、教科書を理解して、『Focus Gold』(啓林館)あたりをマスターして、入試標準問題演習をすれば、70点ほどは取れそうです。
 「合格者」の平均が50点前後ですから、それより低い点数でも合格する、ということですね。

東大入試のレベルもその程度だということです。

 受験生の中には、予備校や参考書で、平均的な合格者も解けないような問題に取り組みつつも、『Focus Gold』(啓林館)あたりに抜けが多く、受験に成功しない人も多いので、注意しましょう。

 

 

2018年東京大学理系数学:年度別難易度、どのくらい解ければ合格点か

 

東京大学新聞2018年9月11日号の調査によると、合格者の平均点は120点満点中
理Ⅰ 70.1点
理Ⅱ 52.3点
理Ⅲ 81.7点
ほどだったようです。
サンプル数は理系全体で111人、ウェブ上のアンケートとのことです。

 

第1問

『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌の難易度はB。
数3の微分、極限の問題です。

微分して増減表を書こうとするわけですが、その過程で増減表を書けるようにsin、cosを含む式の変形に一工夫必要です。
完答したいところですが、つまる人もいるかと思います。

 

第2問

『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌の難易度はC。
整数と数列の融合問題です。

(1)
まあ、既約分数なので、互いに素の話をするのかな、と思えば、互除法を使おうかなという話は、Focus Goldあたりには載っているので、解けます。

(2)
大学受験数学において、このような小問集は、上の小問が誘導ではないかと考えることが大切です。
また、整数問題や数列など、とびとびの値しか取らない(離散的といいます)問題は、いくつか具体的にやってみるのが大切な場合が多いです。Focus Goldあたりも載っています。本問も以上の考え方くらいで、完答も可能かと思います。
文系の第2問は類題なので、こちらも検討するといいでしょう。
整数はチャート式、Focus Goldあたりが弱い分野なので、何らかの補強をしたほうがいいです。大学受験塾チーム番町では、整数問題集を渡しております。

 

第3問

『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌の難易度はB。
文系第4問を難しくした問題です。やはり、問題文にベクトルの式がありますが、むしろ、軌跡、領域の問題です

媒介変数を消去する軌跡の技法でいけますが、文系第4問と異なり、問題文に「軌跡」の文言がないので、そうできたか、という問題があります。一方、問題で与えられたベクトルの式を図形的に読み取っても解けます。
あとは、面積を求める式が違ってきそうな場合で場合分けするのもいいと思います。最後の極限も簡単です。したがって解けます。
完答すべきです。

 

第4問

『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌の難易度はB。
文系の第3問から(1)を抜いた問題です。

三次方程式の実数解の個数を、定数を分離して、三次関数と定数関数の共有点の個数で考える問題は、基本形は教科書にあり、本問のレベルの問題も『Focus Gold』(啓林館)や入試標準問題集には載っている話です。
最後に座標平面上に図示させるあたりが東大らしいですね。
完答すべきです。

 

第5問

『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌の難易度はD。
複素数平面の問題。
『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌には「部分点さえも取りにくい」というコメントがあります。

(1)
複素数zの絶対値は1なので、z×(zバー)=1を使う問題はFocus Goldあたりに載っています。
複素数zの実部が(z+zバー)/2であるのも、Focus Goldあたりには載っています。本問は単位円なので、cosθ=(z+zバー)/2です。点Qが点Aと円の接線と対称という式も立ちそうです。これらで、理論的には解けますが、実戦的には難しいかもしれません。

(2)
(1)ができれば、Focus Goldレベルの複素数平面の軌跡の話だと思います。

 

第6問

『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌の難易度はC。
最後は積分の問題。

(1)
切り口が円になるような設定は『Focus Gold』(啓林館)あたりの積分に何問か載っています。
そのような問題で慣れているとスムーズにできるのではないでしょうか。

(2)
大学受験数学において、このような小問集は、上の小問が誘導ではないかと考えることが大切です。それで解けます。

(3)
状況を把握できれば、Focus Goldあたりに載っている、例の3つの集合のベン図の話でいけます。

(4)
切り口の面積を積分する問題は、『Focus Gold』(啓林館)にも何問も載っています。
ここまで来られたならば、できるでしょう。
ただ、最後の第6問ということもあり、レポートなどによると、出来はそれほど良くなかったようです。

 

東京大学理系数学傾向と対策と勉強法

 合格者平均点は、理Ⅰと理Ⅱの差がちょっと大きすぎるように感じるので、データがちょっとどうなのかな、という気もしますが、『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌の難易度はBCBBDCなので、教科書を理解して、『Focus Gold』(啓林館)あたりをマスターして、入試標準問題演習をすれば、少なくとも60点+部分点で理Ⅰの合格者平均の70点は取れると思います。
 『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌には、「数学が得意な人と理Ⅲを受ける人は~、そうでない人は6割(72点)程度が目安」というコメントがあります。
 理Ⅰの合格者平均点が本当に70点ほどだったとすると、『今年の入試で合否を分けたこの1題』誌は合格者平均点以上の点数を目安だと言っていることになりますね。数学マニア向け(?)の本なので、コメントのレベルも高くなりがちなのだとは思いますが。

 受験生の中には、予備校や参考書で、平均的な合格者も解けないような問題に取り組みつつも、『Focus Gold』(啓林館)あたりに抜けが多く、受験に成功しない人も多いので、注意しましょう。

 

東大教師が新入生にすすめる本(文春新書)

東大脳の作り方(平凡社新書)

 

この記事を書いた人

大学受験塾チーム番町代表。東大卒。
指導した塾生の進学先は、東大、京大、国立医学部など。
指導した塾生の大学卒業後の進路は、医師、国家公務員総合職(キャリア官僚)、研究者など。学会(日本解剖学会、セラミックス協会など)でアカデミックな賞を受賞した人も複数おります。
40人クラスの33位での入塾から、東大模試全国14位になった塾生もいました。

 

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