走る基本。短距離、中距離、長距離、マラソンの基本
目次
走る基本
中学生(初心者)でもわかる走りへのアドバイス
・地面を真上から踏む。空き缶をつぶすすように。体重を乗せて。
・落ち葉の上にふわっと足を置くように。
・まっすぐ前を見る。自分の体をまっすぐにする。
陸上部に入りました、何から始めたら良いですか?
・片足で自分の体重を支え、地面に力を加えた後、反対脚に移動する。
・「もも上げ」は「ももを上げる」のではない。上記のことをやっている。
・最初は「きれいさ」よりも「全力を出す」ことが大切。
市民マラソンランナーの基本練習
・膝と足首(つまり末端)を使わない。
・そのためのドリル。
身体が前に倒れる力を利用したランニングフォームの基礎
・ランニングの目的は「自分を移動させること」。
・自分自身が倒れていって、それに対して脚が出てくる。これの繰り返しがランニング。
・そのためのドリル。
結局陸上で一番大事なことって何?
・陸上競技は「鍛える」というよりは「体の位置を探る」。
・ただし、為末さんは、かなり生理学より、「動き」派です。
蹴らない走り方
・一般人の常識に反して、走る時は「蹴り」ません。
・そのためのドリル。
地面から力をもらう感覚の掴み方
・地面に着いて自分の体重が乗っている瞬間だけが、自分を前方に運ぶ力を得られる。
・残りはそのための予備動作でしかない。
・膝と足首関節を固める。蹴らない。
・脚の付け根、お尻あたりに地面に着いた時の衝撃が返ってきて、そこから押し返す。
・そのためのドリル。
種目別の基本。短距離、中距離、長距離、マラソン。
100m
・レース中の技術については、4×100mリレー日本代表の責任者の土江寛裕さんの解説を見てください。この技術をレースで実現させるために、スピードを抑えて、くり返し練習するのは有効だと思います。100m走の持久力の養成も、まずは、この程度を通してでいいかと思います。
・100mを「一次加速」「二次加速」「トップスピード」「減速局面」の4区間に分ける
・減速局面では、ストライドを伸ばそうとせず、ピッチを意識する。
・加えて、ある程度のレベルまでは、ひたすらスタートダッシュをしていればいいと思います。それがトップスピードを高めるのに、もっとも効果的だからです。
・為末大さんは
10m×5
20m×5
30m×5
休憩は、同距離内は歩いて帰る。異距離間は3~4分。
という練習をオススメしています。
・たとえば、100mの選手が練習で150mなどを走っても、トップスピードを高める効果は薄いと思います。むしろ遅くなる恐れもあるので注意。
200m
・100mのスピードが一番大切。ただ、カーブがあるのが特徴。
・最初の加速は90~95%に抑える。
・カーブ区間を速く走るのは無理なので、維持くらいの意識で。
・カーブの出口あたりで気持ち上げる。
・最後の直線はリラックスしつつスピードを維持。
・後半が弱い原因は、「長い」練習をやらない他にも、上記の「リラックスの技術が未熟でエネルギー効率が悪い」「体幹が弱いなどで正しい動きが維持できなくなる」などが考えられ、こちらが優先。くり返すと、100mのスピードが一番大切。
コーナーの走り方
・体をまっすぐにして、そのまま傾ける
・マーカーを置いて、くねくね曲がって走る練習をする
・トップアスリートでもない限り、これで十分
400m
・100mのスピードが一番大切。いわゆる「400っぽい」(500や450など)をしなくても、高校、大学レベルの試合でマイルリレーのラップが速い100m選手はたくさんいる。
・400mを3区間に分けて考える。「加速区間」「リラックスしてスピードを維持する区間」「スピードが落ちてきて頑張る区間」。
・後半が弱い原因は、「400っぽい」練習をやらない他にも、上記の「リラックスの技術が未熟でエネルギー効率が悪い」「体幹が弱いなどで正しい動きが維持できなくなる」などが考えられ、こちらが優先。くり返すと、100mのスピードが一番大切。
100mと400mの走法の違い
・選手が100m型か400m型かについて、普通は「速筋と遅筋の割合」と考えると思います。一方、為末大さん(思想がかなり生理学ではなく「動き」寄り)は「接地が短い(100m)か優雅(400m)か」と語っています。ただ、日本トップレベルの話なのだろうと思いますが。