【使い方】共通テスト地理B超重要問題の解き方(KADOKAWA):問題集と詳しい解説で高得点へ
『共通テスト地理B超重要問題の解き方』の使い方、レイアウト
大学入試共通テスト地理B対策の問題集です。系統地理編(541ページ、193問)、地誌編(559ページ、177問)の2分冊です。分厚いし、しかも、2分冊なので、圧倒されて、やる気をなくしそうです。一方、問題数は、2冊合わせて、370問です。国立医学部志望などで、共通テスト地理Bで高得点を目指すには、網羅性の観点から、この程度の問題数を全問解けるようにするべきでしょう。
「知識、技能の整理」コーナー
『共通テスト地理B超重要問題の解き方』が分厚いのはなぜか?
まず、各テーマにつき、問題部分の前に、「知識、技能の整理」というコーナーが、2~5ページほどあります。ここの解説、図解、資料などが詳しいので、共通テスト地理がまだ、あまり仕上がっていない人でも、「知識、技能の整理」の部分を読んでから問題に取り組めば、『共通テスト地理B超重要問題の解き方』だけで、共通テスト地理Bを高得点に引き上げることができます。
この「知識、技能の整理」コーナーは、一部が赤シートで隠せるようになっています(赤シートも付属しています)。一度、「知識、技能の整理」コーナーをざっと見たあとで、もう一度、赤シートで隠しつつ、隠した部分を思い出せるようにすれば、勉強がより能動的になり、記憶の定着を助けるでしょう。
「知識、技能の整理」コーナーの最後には「地図帳をチェック」「重要用語をチェック」という、さらにまとめたようなコーナーがあります。
共通テスト地理Bがある程度仕上がっている人の場合、いきなり問題部分に取り組み、問題の解説を読んでも、まだピンとこないことがあれば、「知識、技能の整理」コーナーに戻ってくると、解決するかもしれません。
問題集部分
次に、問題集の部分があります。各テーマにつき2~5問程度です。この問題を、不正解だったら✓をつけ、ひたすら復習しつつ、全問解けるようにしましょう。
入試が問題の形で出題される以上、どの科目も問題演習が大切です。その中でも、共通テスト地理Bは特に問題演習が大切な分野です。丸暗記ではなく、図表を読み取り、一般常識から推測し、といった、実際に問題演習を通して出ないと、得られないものが多いからです。逆に、たとえば、私大の日本史などは、極論、教科書などの読み込みでも、かなりなんとかなりますよね。
問題集の解説部分
次に、問題集部分の解説が載っています。この解説が、分量が多く、非常に詳しく親切です。「知識、技能の整理」コーナーと合わせて、まだ、あまり共通テスト地理Bが仕上がっていない人でも、『共通テスト地理B超重要問題の解き方』だけで共通テスト地理Bを高得点に引き上げるのを助けるでしょう。
また、この解説部分も、一部を赤シートで隠せるようになっています。赤シートで隠しつつ、解説を隠した部分を思い出せるようにすると、より勉強が能動的になり、記憶の定着を助けるでしょう。
『共通テスト地理B超重要問題の解き方』を難しく感じる人は
『大学入学共通テスト対応地理ノート』(山川出版社)を答を見ながら、オレンジペンで書き込み、赤シートで消してできるようにして、基本を完成させましょう。
わからないことがあったときの調べ物用のために『共通テスト地理Bの点数が面白いほどとれる本』(KADOKAWA)を持っておくといいでしょう。ただし、初心者がこのようなページ数の多い本を通読して勉強しようとすると、分量が多く、勉強としても受動的なので、うまくいかないと思います。記憶の定着は『地理ノート』がいいと思います。
共通テスト地理B選択が向いている人、いない人
向いている人は、日頃からニュースなどをよく見て、世の中に関心を持っている人です。共通テスト地理Bは、受験勉強だけでは、どうも限界があり(それでも、ちゃんと勉強すればほとんどの大学には受かりますが)、初めて見る図表を、常識から判断させるような問題が出題されます。また、知識の丸暗記より、少ない知識と図表の読み取りから、正解を導き出すのが得意そうな人は、共通テスト地理Bが向いていると思います。
逆に、日頃から世の中にあまり関心を持たず、学校の成績が良くても、学校の勉強だけをがんばったようなタイプの人は、図表と常識から正解を導き出すような共通テスト地理Bの出題に苦労するかもしれません。また、図表の読み取りは、まあ「思考力」「分析力」を必要とするので、「丸暗記脳」の人は、向いてないと思います。上位理系の場合、世界史はきついですから、地理を選ばない場合、実質、日本史か倫理・政治経済の2択だと思います。
『共通テスト地理B超重要問題の解き方』の出版社の信頼性と実績
『共通テストへの道』の出版社は、KADOKAWAです。共通テストの各科目の解説書である、見た目が黄色で有名な『大学入試共通テスト◯◯の点数が面白いほど取れる本』や『物理基礎・物理が面白いほどわかる本』、『坂田アキラの◯◯が面白いほどわかる本』シリーズ(黄色)、『世界一わかりやすい京大の理系数学・文系数学』(黄色)など、解説が詳しい本に定評があると思います。
わかりやすさという面では、信頼性と実績は絶大だと思います。
『共通テスト地理B超重要問題の解き方』の目次
01.地図の発達と世界地図
02.地図で見る世界(各種統計地図)
03.大地形
04.プレートテクトニクス
05.平野
06.海岸の地形
07.氷河地形・カルスト地形・乾燥地帯・サンゴ礁海岸
08.地形図読図の基本
09.扇状地
10.氾濫原と(洪積)台地
11.気温
12.降水量
13.風
14.世界の気候
15.植生・土壌
16.農業の立地条件
17.農作物の特色と栽培条件
18.世界の農業地域1
19.世界の農業地域2
20.農業統計資料の分析
21.世界の水産業と水産資源
22.林産資源の受給
23.エネルギー資源とその利用
24.鉱産資源とその利用
25.工業立地と各種工業
26.先進国の工業化と発展途上国の工業化
27.工業製品の統計資料
28.開発と環境破壊
29.大陸規模の環境問題
30.地球的規模の環境問題
31.村落の立地と人々の生活
32.衣・食・住の文化
33.都市の立地と大都市圏の拡大
34.先進国の都市化と都市問題
35.発展途上国の都市化と都市問題
36.世界の人口
37.世界の人口問題・食糧問題
38.国家と国家群
39.人種。民族と民族・領土問題
40.交通の発達
41.情報・通信システムの発達と流通業の変化
42.世界の貿易
43.貿易による日本と世界の結びつき
44.東アジアの自然環境、韓国・北朝鮮
45.中国の自然環境と生活・文化
46.中国の産業の発展
47.東南アジアの自然環境
48.東南アジアの生活と文化
49.ASEANの経済発展と各国地誌
50.南アジアの自然環境と生活・文化
51.南アジア諸国
52.西アジアの自然環境と生活・文化
53.西アジア諸国
54.アフリカの自然環境と生活・文化
55.アフリカ諸国
56.ヨーロッパの自然環境
57.ヨーロッパの生活と文化
58.ヨーロッパの農業の地域的特色
59.ヨーロッパの工業とEUの発展
60.ロシアと周辺諸国
61.アングロアメリカの自然環境
62.アメリカ合衆国の生活・文化と農業の発展
63.アメリカ合衆国の工業の発展
64.カナダの自然環境と生活・文化・環境
65.ラテンアメリカの自然環境
66.ラテンアメリカの生活と文化
67.ラテンアメリカの産業の発展
68.オセアニアの自然環境
69.オセアニアの生活・文化と産業
70.ニュージーランドとオセアニア島嶼部、両極地方
71.日本の自然環境
72.日本の人口と都市問題
73.日本の工業の発展と貿易の動向
この記事を書いた人
大学受験塾チーム番町代表。東大卒。
指導した塾生の進学先は、東大、京大、国立医学部など。
指導した塾生の大学卒業後の進路は、医師、国家公務員総合職(キャリア官僚)、研究者など。学会(日本解剖学会、セラミックス協会など)でアカデミックな賞を受賞した人も複数おります。
40人クラスの33位での入塾から、東大模試全国14位になった塾生もいました。