【使い方】共通テストへの道(山川出版社):日本史、世界史、地理、倫理、政治経済、過去問が合格の鍵
『共通テストへの道』はどんな人におすすめ?
・医学部志望者など、大学入試共通テスト社会で高得点が必要で、学校の授業と並行して大学入試共通テストを仕上げたい人
・学習マンガなどを読んだ後に、旧センターの過去問を使って内容を定着させるという、一石二鳥を狙う人
・自分が勉強した分野が大学入試共通テストでどのように出題されるのか知りたい人
『共通テストへの道』の使い方
旧センター試験、共通テストの過去問が分野別に再編成されています。学校や解説書で学習を終えた分野から過去問を解くことができますし、実際にどんなことが問われているのかを知ることができます。
旧センター試験、共通テスト似たような出題がくり返されるので、過去問を分野別に再編集した問題集を使った勉強が効果的に点数を上げることができます。
また、共通テストの正誤問題は、選択肢の一部を改変して間違いの選択肢にしているようなものも多いです。実際に、過去問に多く取り組み、そのような問題に慣れることによって、共通テストで点を取りやすい知識の、正誤問題のカンを身につけることができます。
まずまず点数が取れるなら、いきなりこれらの問題演習から始め、わからないことがあったら、教科書やわかりやすい参考書で調べる、という流れがいいでしょう。
ただし、後述のように、解説はかなり簡素であるというデメリットがあります。
医学部などで、共通テストの高得点が必要な場合、学校の授業と並行して、これらの問題を解けるようにするといいでしょう。
今はまだ共通テスト型模試であまり点が取れない、という人は、学習マンガなどを読んだ分野から、『共通テストへの道』をできなかった問題に✓マークをつけつつ全問解けるようにすると、効果的に点数が上がるでしょう。
共通テスト型模試でかなり仕上がっているという人は、『共通テストへの道』をできなかった問題に✓マークをつけつつ全問解けるようにすると、かなり効果的に85点あたりを狙えると思います。
90点以上を狙う場合は、さすがに、他にも問題集を補強する、教科書や共通テスト用参考書の参考書を通読に近い読み方をする、といった取り組みが必要です。
『共通テストへの道』のダメなところ
とにかく、解説が簡素なので、共通テスト型模試で、まずまずの点数がないと、かなり使いづらいと思います。
見た目もあまり良くなく、勉強しようという気が、あまり湧いてこないかもしれません。
また、後発で、他の出版社から、同様に、旧センター試験、共通テストの過去問を分野別に再編集したような問題集で、『共通テストへの道』よりも、初心者向け、解説がいい、見た目もいいものが、かなり出ています。これら後発のものは、共通テストの地歴の点数が、かなり低いうちからも、『共通テストへの道』と異なり、まずまず使うことができます。
『共通テストへの道』のレイアウト
1ページの中に、旧センター試験、共通テストの過去問が何題か載っていて、そのすぐ横に、簡素な解説がある、というページ構成が続きます。この、問題のすぐ横に解説があるレイアウトを、「解説が近くにあって便利」と捉えるか、「隠すのが面倒くさい」と捉えるかは、人によって違うかと思います。
一応、解説は2色刷りなのですが、あまり見た目が良い、おしゃれとは言い難く、かわいいものが好きな女子などは、テンションが上がらない可能性もあります。
巻末には、切り離し可能な、別冊解答冊子があります。本当に答の番号だけ載っています。この冊子には解説は一切載っていません。
『共通テストへの道』の最新版と旧版の違い
共通テストが2021年に始まったばかりで、旧センター試験とは傾向が異なる問題も出ていることもあり、近年、頻繁に改定し、共通テストの新傾向を盛り込んでいます。『共通テストへの道』を買うならば、必ず、最新版を買いましょう。
『共通テストへの道』の出版社の信頼性と実績
『共通テストへの道』の出版社は、山川出版社です。検定教科書『詳説日本史』『詳説世界史』は、検定教科書でありながら、受験用の教科書としては定番中の定番。あまりにも需要が多いので、一般書店でも売っていることが多いです。また、日本史、世界史、地理、倫理、政治経済の各科目で出ている山川出版社の『用語集』も受験では定番中の定番です。地歴公民については、山川出版社の信頼性と実績は絶大、他の追随を許さない、と言えます。
この記事を書いた人
大学受験塾チーム番町代表。東大卒。
指導した塾生の進学先は、東大、京大、国立医学部など。
指導した塾生の大学卒業後の進路は、医師、国家公務員総合職(キャリア官僚)、研究者など。学会(日本解剖学会、セラミックス協会など)でアカデミックな賞を受賞した人も複数おります。
40人クラスの33位での入塾から、東大模試全国14位になった塾生もいました。