【レベル】ヒストリア日本史・世界史精選問題集(学研):『実力をつける100題』とどっち?早慶に受かる?

 

【レベル】ヒストリア日本史・世界史精選問題集(学研):『実力をつける100題』とどっち?早慶に受かる?

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 高校生、大学受験生向けの日本史、世界史の問題集です。ヒストリアとは、ギリシア語で「探究」の意味で、「歴史」を意味するhistoryはこの語に由来するそうです。

 

『ヒストリア日本史・世界史精選問題集』のレベル

 対象は、すでに世界史でGMARCH合格ラインにある人~早慶合格を目指す人、あたりです。河合全統記述模試で言うと、偏差値60前後からなら、使っていいかと思います。足りない人は『はじめる日本史・世界史』(Z会出版)あたりをひたすら復習して、全問解けるようにしましょう。
 私大入試向けです。本書をがんばっても、東大、京大、一橋の論述の点数は、ほとんど増えないです。

 

『ヒストリア日本史・世界史精選問題集』の特徴、使い方

 

入試の過去問ベースの問題集

 日本史・世界史の問題集には、入試の過去問ベースの問題集と、オリジナル問題ベースの問題集があります。
 過去問ベースのメリットは、大学別の傾向や難易度を的確に知ることができることです。デメリットは、内容に偏りがあって、日本史・世界史の範囲を網羅できない場合があることです。
 オリジナル問題ベースは、ほぼ逆で、日本史・世界史の範囲を網羅できるのに対し、難易度がちょうど標準的で、難問が少ないことです。

 『ヒストリア日本史・世界史精選問題集』では、
・入試の過去問をベースにする
・該当単元以外の問題は極力排除する
・適宜、オリジナル問題を加えることで、その単元の用語カバー率を上げるように配慮する
という工夫をすることにより、過去問ベースでありながら、そのデメリットを極力抑えようとしています。オリジナル問題には「オリジナル」マークがついています。
 出題形式は、実際の入試のように、短答記述式、選択式、正誤問題、並べ替え問題となっています。
 全100テーマ。日本史は、途中までは時代順に配列され、最後に交渉史、地域史などのテーマ史があります。世界史は、途中までは、各地域の時代順に配列されています。最後に文化・テーマ史がまとまっています。

 

解説が詳しい

 『ヒストリア日本史・世界史精選問題集』を見ればわかりますが、問題編と解説編が同じくらいの厚さです。日本史は、問題編は349ページ、解説編は319ページです。世界史は、問題編は339ページ、解説編は277ページです。解説編は別冊なので、勉強しやすいです。特に、受験生が苦手なタイプの問題が手厚く解説されています。「Lecture」として、ポイントがまとまっている部分もあります。
 一部の教科書や教材にしか載っていないような細かい用語には「難関レベル」「最難関レベル」というマークが付いています。
 難関レベルは、明治、青山学院、立教、中央、法政、日本女子、東京女子、津田塾、学習院、関西、関西学院、同志社、立命館、南山だそうです。ただ、これらの大学は、細かい用語が正解のために必要であっても、ほとんどの受験生は正解できないので、受験は満点を取る必要はありませんから、無視してもいいでしょう。
 最難関レベルは、早稲田、慶應、上智だそうです。

 また、解答の用語は基本的だが、問われ方が難しい場合にも、解答に必要なヒントや手がかりをいかに見つけ出すかについての詳しい解説がされています。

 

使い方

 問題を解いて、答え合わせをして、間違えた問題は✓をつけて、解説を熟読します。間違えた問題は、翌日、3日後、1週間後、2週間後、1ヶ月後などとひたすら復習して、全問解けるようにしましょう。

 

『ヒストリア日本史・世界史精選問題集』で早慶に受かる?

 河合全統記述模試偏差値60前後から使い始め、その後も、教科書の読み込みや、一問一答などで、基本の網羅度を上げ続けることが前提ですが、受かります。あとは、英語と国語をがんばってください。
 早慶あたりの日本史・世界史で難しく感じるのは、正誤問題です。
 日本史の場合、似た人名や同じジャンルを対象とした2つの著者名などです。これらが詳しく解説されています。
 世界史の場合、早慶あたりの正誤問題の特徴は「正しい選択肢の内容は難解だが、誤っている選択肢のウソは、基本事項が習得できていれば見破れる」ことです。つまり、知らない用語が含まれていても、それは「ノイズ」「目くらまし」であって、冷静に教科書レベルの基本知識で消去法で解けば、正解にたどり着けることが多い、ということです。それで正解できなければ、他の受験生も正解できていないので、差はつきません。受験というものは、満点を取る必要はありません。
 ちなみに、この「ノイズ、目くらまし」という考え方は、共通テストの理科、社会の正誤問題でも有効です。正誤がわからない難しい問題は、とりあえず△をつけて、他の選択肢の検討に移りましょう。
 また、日本史では、史料問題の攻略が必須です。『ヒストリア日本史』では、なるべく最頻出の史料問題は扱ったそうです。

 

『ヒストリア』と『実力をつける日本史・世界史100題』(Z会出版)とどっちがいい?

 『実力をつける』のほうが、細かい知識の出題が多いです。したがって、『ヒストリア』を見て、「簡単すぎる」を思える人以外は、まず『ヒストリア』だと思います。その後、英語、国語の成績が十分足りていたら、『実力をつける』に手を出してもいいかと思います。

 

『ヒストリア日本史・世界史精選問題集』は共通テスト対策になる?

 早慶と共通テストを両方受ける場合、共通テスト対策として、かなり十分です。あとは、近年の共通テストの資料を大量に読ませるような出題形式に慣れるため、共通テスト型の問題集で慣れましょう。
 一方、早慶を受けないで、共通テストだけ受ける場合は、オーバーワークです。他の共通テスト対策の問題集を使ったほうが効率がいいです。『ヒストリア日本史・世界史精選問題集』では、共通テストではまずでないだろう、という問題まで載っています。

 

『ヒストリア日本史精選問題集』は東大対策になる?

 『ヒストリア日本史精選問題集』を東大対策に挙げているサイトがあります。しかし、全く東大対策には向きません。東大日本史は、細かい知識は問われず、資料を読み取って、高校日本史のごくごく基本的な知識で、時代の特徴、背景、因果関係などを論述させることに特徴があります。これは、『ヒストリア日本史精選問題集』とは、ベクトルが全く逆です。東大日本史のためには、高校日本史のごくごく基本的な知識を覚えた上で、論述問題集を読み込み、教科書を時代の特徴、背景、因果関係などが書いてある部分に注意しつつ読む、といった学習が有効です。

 

『ヒストリア日本史・世界史精選問題集』の出版社の実績と信頼性

 『ヒストリア日本史・世界史精選問題集』の出版社は学研です。高校生、大学受験生向けの学習参考書としては、物理、化学の『宇宙一わかりやすい』シリーズが、わかりやすい解説で定評があります。どうように『イメージ記憶でスイスイ覚える ゆる語訳古文単語』なども、わかりやすさを追求した、チャレンジングな古文単語集だと思います。小中学生向けの参考書も多く出版しています。
 出版以外にも、学研教室や介護事業なども展開しています。
 学研の実績と信頼性は抜群と言えます。

 

『ヒストリア日本史精選問題集』の目次

001.旧石器・縄文・弥生時代
002.邪馬台国連合
003.大和政権
004.推古朝の政治
005.飛鳥文化
006.大化の改新~天武・持統朝の政治
007.白鳳文化
008.律令制度
009.遣唐使
010.奈良時代政治史
011.奈良時代の仏教と美術
012.奈良時代の歴史書編纂と文芸
013.平安初期の政治
014.弘仁・貞観文化
015.摂関政治
016.国風文化
017.地方政治の転換
018.寄進地系荘園の成立
019.源氏の進出
020.院政と院政期の文化
021.平氏の台頭
022.鎌倉幕府の成立
023.鎌倉幕府と朝廷
024.執権政治の展開と武士の生活・土地支配
025.元寇とその後の政治
026.鎌倉期の産業
027.鎌倉期の宗教
028.鎌倉期の文芸
029.鎌倉幕府の滅亡と室町幕府の成立
030.守護の権限強化
031.足利義満
032.東アジアとの交渉
033.室町幕府の衰退
034.室町時代の一揆
035.応仁の乱とその後の争乱
036.室町時代の産業
037.室町文化
038.戦国大名
039.ヨーロッパ人の来航・織田信長
040.豊臣秀吉
041.桃山文化
042.江戸幕府の成立
043.江戸幕府の機構
044.大名・朝廷・寺社統制
045.江戸時代の初期外交と鎖国
046.近世の身分制社会
047.文治政治と正徳の治
048.農業・諸産業の発展
049.交通路の整備
050.近世の流通・貨幣
051.寛永・元禄文化
052.享保の改革
053.社会の変容
054.田沼時代と寛政の改革
055.列強の接近
056.天保の改革
057.江戸時代後期の藩政改革
058.江戸中・後期の文化
059.江戸時代の学問
060.開国とその影響
061.江戸幕府の滅亡
062.明治新政府の成立
063.殖産興業と松方財政
064.文明開化
065.明治初期の外交
066.自由民権運動
067.憲法制定と初期議会
068.条約改正
069.日清・日露戦争
070.韓国併合
071.産業革命
072.社会運動の発生
073.明治文化1
074.明治文化2
075.大正政変
076.第一次世界大戦と大戦景気
077.ワシントン体制
078.大正デモクラシー
079.大衆文化の誕生
080.恐慌から景気回復へ
081.軍部・右翼の台頭
082.満州事変から日中戦争へ
083.太平洋戦争
084.占領期の日本
085.占領政策の転換
086.講和とその後の日米関係
087.55年体制
088.高度経済成長
089.高度経済成長の終焉と55年体制の崩壊
090.戦後の文化
091.日中交渉史
092.日朝交渉史
093.日米交渉史
094.日露交渉史
095.東北日本の歴史
096.琉球・沖縄の歴史
097.貨幣制度史
098.女性史
099.支所編纂史
100.世界遺産

 

『ヒストリア世界史精選問題集』の目次

001.先史の世界
002.オリエント世界の成立~統一
003.オリエント世界の統一とイラン世界
004.エーゲ世界とアテネ民主政
005.アテネ民主政の完成
006.ヘレニズム世界
007.共和政ローマ
008.帝政ローマ
009.キリスト教の成立
010.古代インド
011.黄河文明~戦国時代
012.秦・漢
013.魏晋南北朝・隋
014.唐
015.ゲルマン人の活動
016.ノルマン人の移動・封建制度
017.ローマ=カトリック教会の発展
018.西欧世界の拡大・商業の復活
019.英仏王権の伸長
020.中世のドイツ・イタリア
021.ビザンツ帝国・東ヨーロッパ
022.五代・宋・遼・西夏・金
023.モンゴル帝国・元朝
024.イスラーム教の成立~アッバース朝
025.イスラーム諸王朝
026.オスマン帝国
027.ティムール朝・サファヴィー朝・ムガル帝国
028.明
029.清
030.朝鮮史
031.東南アジア史
032.内陸アジア史
033.アメリカの文明・大航海時代(アメリカ大陸)
034.大航海時代(アジア)
035.宗教改革
036.絶対王政の成立
037.ヨーロッパ各国の絶対王政
038.イギリス革命
039.ヨーロッパ諸国間の植民地戦争
040.アメリカ独立戦争
041.フランス革命
042.ナポレオン戦争
043.産業革命
044.ウィーン体制
045.ラテンアメリカの独立・メキシコ革命
046.19世紀のイギリス・アイルランド問題
047.19世紀のフランス・イタリア・ドイツ
048.近世~19世紀のロシア
049.アメリカ合衆国の発展
050.社会主義
051.アフリカ分割
052.西アジアへの列強の進出
053.イギリスによるインドの植民地化
054.19世紀~20世紀前半の東南アジア
055.アヘン戦争~変法運動
056.義和団事件~辛亥革命
057.朝鮮の民主化
058.第一次世界大戦にいたる国際関係
059.第一次世界大戦
060.ロシア革命
061.ヴェルサイユ体制とワシントン体制
062.戦間期のヨーロッパ諸国
063.1920年代のアメリカ
064.戦間期の西アジア
065.戦間期の南アジア・東南アジア
066.戦間期の中国
067.世界恐慌
068.ファシズムの台頭
069.第二次世界大戦と戦後処理
070.戦後の東西冷戦
071.平和運動と軍縮
072.戦後のアメリカ合衆国
073.戦後のラテンアメリカ
074.戦後の東西ヨーロッパ
075.ヨーロッパ統合
076.パレスチナ問題
077.戦後のアフリカ諸国
078.戦後の西アジア・南アジア
079.戦後の東南アジア
080.中華人民共和国
081.台湾・朝鮮半島
082.ギリシア文化・ヘレニズム文化
083.ローマ文化
084.中世ヨーロッパ文化
085.ルネサンス
086.17~18世紀のヨーロッパ文化
087.19世紀のヨーロッパ文化1
088.19世紀のヨーロッパ文化2
089.20世紀の文化
090.イスラーム文化
091.中国文化、魏晋南北朝・唐
092.中国文化、宋・元
093.中国文化、明・清
094.オアシスの道と草原の道
095.海の道
096.中国の土地制度史・東アジアの文字
097.儒学史・中国の反乱史
098.オセアニア・太平洋地域史
099.19世紀を中心とする移民史
100.グローバリゼーション

 

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